トラブルから成果を知る。

自然相手である農業において、トラブルはつきものである。ましてや、農薬を使わずに、味に特化させるために、毎回新しい挑戦を取り入れている私たちにとっては、プログラミング以上にトラブルが続出するものだ。

しかしながら、そのトラブルによって、施策の成果をを知ることもあるのだと気付かされることもある。

例えば、今回で言えば、害虫の存在である。いつもなら被害に遭いずらい、育苗期間中での害虫被害が今回は顕著だった。

正直、その原因は油断という初歩的なものからだったのだが、、、起きてしまったことは仕方がないと、早めの摘葉やら、葉っぱ一枚ずつ確認して、指で潰したりと、気が遠くなる作業を施し始めた。

すると、、、

見えない力

ある時、気付いた。定植して活着し始めた頃から、害虫の被害が急激に止まり出したことに。

さらに、この時期に大量発生するはずのアブラムシがほとんどいないだけでなく、やっとの思いで見つけても、何故かズッキーニのいらなくなった枯葉の裏に数匹見つける程度だったのだ。

慣行栽培の常識で言えば、農薬を使わなければ、害虫の侵食は防げないし、アブラムシは、活着したてのズッキーニの苗が大好物のため、生き生きとした株にこそ大量に住み着くのである。

しかしながら、本物の土壌では、慣行栽培の全ての概念を崩すように、肥沃な土壌に活着したことで、土壌の養分がズッキーニの株中に巡り、害虫たちが嫌う【健全な状態】と変化したがために、侵食か止まったのだ。

間違った認識と思い込み

よく言われているのが

「美味しい野菜は虫がつく」

という認識だが、害虫の観点で言えば、害虫が好んでいるのは、窒素過多による”硝酸化した窒素”である。

つまり、人からすれば毒素の一種であるので、虫がつきやすいのは、偏った肥料と免疫や細菌による防壁が弱い”不健全な土壌で育った野菜“ということである。

もっと言うなら、不健全な野菜は、栄養価も低く、厚労省が出している一日分の野菜の摂取量が多いのは、こういった痩せ細った野菜たちが今の世の主流であるからだと考えている。

まだまだ油断もできず、収穫するまでは、経過観察中だが、今回の結果は、本質的な土づくりにシフトした成果でもあり、自分たちが慣行栽培界隈の周りの方々からの反対を押し切って、自然の力を信じた結果でもある。

次に証明したいのは、雑草の有効活用だが、、、こちらは、成果が出た時にまた報告したい。