土壌改良の結果
今シーズン目指すべきものは、いつもと変わらず”前回以上のズッキーニ“である。
そのために、今回は、堆肥だけに頼らず、しっかりと分解させ、土壌の隅々まで栄養が行き届くように、しっかりと発酵を意識した。
その結果、、、

かつてないほど粘土質な土壌に仕上がった。
当然、有機肥料を与え、しっかりと分解させることで、ある程度、粘土質な土は作れるが、その度合いは様々である。
しかしながら、今回の土壌では、あまり雨が降らずとも、しっかりと水分を含むだけでなく、色、艶、定植した時の粘り具合が、今までとは比べ物にならないほどに良質なものとなった。
逆効果?
よく、慣行栽培の方からは、”これは硬いからトラクターが耕耘しづらいんじゃないか?”と聞かれることがあるが、それは大きな間違いで、硬いことと粘りがあることは、似ているようでまるで違う。
硬い土というのは、指先も入らないほどに硬く、手で掘ったり、鍬でも削るようにしないと掘れない土のことであり、粘りがある場合は、弾力があるだけで、手でも簡単に掘れる。
さらに、粘土質の場合、”根っこが動かず、固まりやすい”と言われることもある。
しかし、これも大きな間違いで、団粒構造がしっかりとできている土壌の場合、空気も水分もほどよく根っこに行き渡るため、根っこからじっくりと深く、広く張るため、病気にも強くなるし、とても健康的な株となる。
一方で、慣行栽培特有のしっかり耕耘した土壌では、一時的にふかふかなだけで、中身はすかすかで、雨が降れば水はたまり、日照りが続けば、砂漠のようにサラサラになってしまう。
そんな土壌では、根っこよりも先に、地上に出ている株自体が大きくなり、一見、成長が早く、立派に見えるが、中身のない見せかけだけの野菜になってしまうのである。
健康的な野菜のさらに上?
そういった健康的な土壌で育った野菜を人は”高品質”と呼ぶのだが、私たちの場合は、高品質を基準にした上で、味に特化させている。
そのため、本来、農家さんが目指すものとは全く別の視点が必要となるため、毎回、未知の挑戦をすることになり、トラブルが多発して、なかなか安定していないのだが、、、それも込みで、私たちの最大の特徴なのだ。
それでも、、、
究極のズッキーニを作りたい‼︎
その一心で、毎シーズン挑戦している。
だからこそ、奇跡のように尊いズッキーニを届けることができる。
毎シーズン、前回を超えるように栽培するということは、今までとは全く違う施策をして、未知の世界の中で、抗い続けるということであり、毎回、自分たちとの限界と向き合い、挫折と成功の狭間で必死に這い上がることの繰り返しである。
そんな、私たちが人生を賭け、心身ともに削るような想いで栽培した最上級ズッキーニ【永遠星】を是非、食べていただきたいと思います。

